元来、白味噌とは、短期間で熟成して造るもので、赤味噌と比べると、塩分濃度が低くて甘みを有して、その名の通り色は白い。
明確な定義はないものの、味噌を造る過程で大豆を煮る点が赤味噌と異なる。
関西や中四国の一部で造られてはいるが、大豆より米の比率が高く、関西では塩分が5〜6%とされているようだ。
白味噌は、味噌の中で唯一、酵母菌を製造させておらず、米糀の糖化力で白味噌の特徴の一つである甘みを作り出している。
六甲味噌製造所・長谷川憲司社長の話によると、「米・大豆・塩の材料を全て混ぜ合わせ、約50℃で熱つ仕込みをしている」という。
それは、糖化させることと、酵母による酒化を止めるためである。
近畿地方では、白味噌の仕上げは丁寧に臼で挽いてペースト状にする特有な製造方法で造る。
「関西人は、汁を飲み干した時に底に残るのを嫌います。
口当たりも滑らかなのが好みなので、そのためにきめ細かく仕上げるんですよ」と言う。