「キノコが最も発生するのは夏なのですが、松茸のように秋に旨いキノコが多いために、どうしても秋が旬と決めつけられているのですよ」。そう話すのは、神戸酒心館蔵内にある日本料理店「さかばやし」の幸徳伸也店長。幸徳さんは、キノコに造詣が深く、兵庫きのこの会の会長を務めるほど。同会には10年以上前に入会し、兵庫きのこ研究会著としても「兵庫のキノコ」なる本を神戸新聞出版センターより上梓している。幸徳さんによると、キノコは日本に約1万種存在。そのうち名前がつけられているのが約6千種で、毒キノコは1千種もあるそうだ。「食せるものでおいしいといわれるものは、約百種。その決め手は、香り・味・食感です」と教えてくれた。